計画入院

 出産予定日を過ぎるも、出産の気配が無いため、主治医が陣痛促進剤を用いることを決断した。24日(木)の朝に陣痛促進剤を投与することになったため、妻は23日(水)の午前中から入院。私は会社で気が気でない状態が続いたが、仕事が終わってからは妻が入院している病院へ直行した。

 入院する部屋は事前に見学させてもらっており、4人の大部屋ではなく個室にした。妻の個室に入ったら、妻が笑顔で迎えてくれた。口には出さないものの、お互いに出産に対する不安があった。しかし、陣痛に苦しむような表情をしながら記念撮影をするあたり、この時点では まだ精神的に余裕があった。

 20時。病院の面会時間が終了したため、私は帰路についた。ただ、外来の時間は終わっていたため、いつも使っている出入り口が閉鎖されていたので一瞬焦った。時間外出入り口から外に出たら、いつの間にか あたりは 真っ暗になっていた。

 帰宅後、この日の夜に放送されていたバラエティー番組の録画内容をパソコンに落とした。明日の午前中、ノートパソコン持参で病院に行き、妻と一緒に観るためだ。陣痛促進剤が投与され、痛みと不安が徐々に大きくなっていくであろう時間帯、少しでも気を紛らわすことができればと思った。

 いよいよ明日かと思うと、神経が高ぶってしまい、夜遅くなっても眠気が湧かない。そのため、テレビで生中継されているサッカーワールドカップの試合を観たり、テレビゲームで遊んだり。徐々に眠気を感じたため、ベッドに入った。ただ、ここでも なかなか寝られず。クラシック音楽のCDを流しながら眠りにつくのを待っていたのだが、聴いた記憶が残っている曲の演奏順を考えると・・・私が眠りに落ちたのは夜中の2時頃と思われる。
 
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